色で学ぶワイン造り
ボルドーの辛口白ワイン の造り方
辛口白ワインの醸造は、収穫の瞬間から始まります。 ブドウは熟していながらもフレッシュさを保てる絶妙なタイミングで収穫され、果実本来の香りと爽やかさをしっかりと残します。
ワイナリーに運ばれると、房は選別され、除梗の有無をスタイルに合わせて選び、その後やさしく圧搾されます。皮を強く押し潰さないことで、ワインの軽やかさとキレを守ります。
圧搾後、果汁を静置して澱を沈める「デブルバージュ(清澄・前処理)」が行われ、 その後、低温発酵がスタートします。これは、果実の香りや生き生きとした酸を保つために大切な工程です。
必要に応じて、やわらかな酸味をもたらすマロラクティック発酵(MFL)*が行われることもあります。 最後に、スタイルに応じて、ステンレスタンク、コンクリートタンク、アンフォラ、木樽(バリック)など、さまざまな容器で熟成されます。
熟成中にバトナージュ(澱攪拌)を行うかどうかも、造り手が目指す味わいによって決められます。 いずれにせよ、目的はただひとつ。 果実味とフレッシュさを最大限に引き出すことです。
関連記事: ワインセレクションボルドーの甘口白ワイン の造り方
ボルドーの甘口および極甘口白ワインの醸造は、時間と集中力が求められる、まさに職人技です。すべては、十分に熟し、しばしば貴腐菌(ボトリティス・シネレア)に覆われたブドウから始まります。この微小菌は果粒の水分を奪い、糖分と香りを凝縮させ、それぞれの房は、まさに香りと甘美さが凝縮した存在へと変化します。
醸造所に運ばれたブドウは、まず慎重かつ素早く房のまま破砕され、その後ゆっくりと圧搾されます。粘度の高い黄金色の果汁が、時間をかけてゆっくりと滴り落ちます。丁寧に清澄された後、発酵はゆっくりと進み、残糖が心地よく残ることで、ワインのまろやかさが保たれます。
発酵後、ワインは澱引き、冷却され、保存のために安定化が行われます。その後、甘口白ワインは辛口白ワインよりも長く、場合によっては赤ワイン以上に長い熟成期間を迎えます。
関連記事: ワインセレクション甘さにまつわる小話
白ワインが「辛口」とされるのは、残糖が1リットルあたり4g未満の場合です。甘口ワインは、辛口よりも高い残糖量を持ちます。モワルー(まろやかな甘口)白ワインは12〜45g/L、リコルー(濃厚な極甘口)白ワインは45g/L以上の残糖を含みます。もちろん、これらの甘味はすべてブドウ由来の自然な糖分です。
ボルドーの赤ワイン の造り方
赤ワイン造りは、黒い果皮と無色の果汁を持つブドウから始まります。ワインの色合いと骨格の大部分は、この果皮に秘められています。色素やタンニンを引き出すため、まず果皮と果汁を丁寧に接触させ、時間をかけてマセラシオン(浸漬)が行われます。除梗する場合もしない場合もありますが、最初の重要な工程はブドウを軽く破砕することです。その後、マセラシオンを始めるために発酵槽へと移されます。
マセラシオンを行う理由
それは、果皮に含まれるアントシアニン由来の色素、タンニン、さらに特定のアロマ成分を抽出するためです。この工程では、醸造家が抽出を均一かつコントロールしながら進めるため、ルモンタージュ、ピジャージュ、デレスタージュといった多様な技法が用いられます。いずれも、抽出の強弱が異なる慎重な作業です。
その後、アルコール発酵が始まります。天然酵母または添加酵母の働きによって、果汁中の糖分がアルコールへと変わる工程です。発酵後に圧搾を行い、続いて第二の発酵であるマロラクティック発酵*を進める場合があります。ほとんどの場合、その後に澱を分離してワインを澄ませ、質感を整えるための澱引きと清澄が行われます。こうしてワインは熟成の段階へと移り、数か月から数年の間、香りやタンニン、複雑さがゆっくりと調和していきます。熟成には、樽、ステンレスタンク、コンクリートタンク、アンフォラなど、様々な容器が選ばれます。
関連記事: ワインセレクション*マロラクティック発酵(MFL)とは、自然に進行することもある第二の発酵を指し、ブドウに自然に含まれるリンゴ酸(青リンゴのような鋭い酸味)を乳酸菌がより柔らかくクリーミーな乳酸へと変化させるものです。
その結果、角の立った酸味は和らぎ、ワインはよりふくよかで滑らか、そして調和のとれた味わいになります。バターやヘーゼルナッツ、焼き菓子を思わせる香りが現れることもあります。この発酵は赤ワイン醸造では必須の工程です。
ボルドーのロゼとクレレ の造り方
ボルドーのロゼワイン造りには、大きく分けて「クラシックなロゼ」と「クレレ」という二つのスタイルがあります。
ロゼでは、まず収穫後すぐにブドウを圧搾して果汁を取り出す方法があります。皮との接触時間がほとんどないため、色合いは淡く、タンニンもごくわずかで、軽やかな味わいに仕上がります。
もう一つの伝統的な方法が「セニエ」です。赤ワインの仕込み中に、発酵前または発酵初期のタンクから一部の果汁を抜き取ることで、残った果汁はより濃縮され、抜き取った果汁はほのかに色づきます。
クレレはボルドー独自のスタイルで、ロゼと赤の中間に位置する「ライトレッド」とも言われるワインです。こちらは果皮と果汁を24〜36時間ほど長めに接触させることで、よりしっかりとしたマセラシオンを行います。得られる果汁はラズベリーのような鮮やかな色合いで、ロゼよりも丸みと構造があり、タンニンもやや感じられ、果実味豊かで親しみやすい味わいです。
いずれのスタイルにおいても、抽出・フレッシュさ・果実味のバランスをとることが鍵となり、一口目から楽しめる、軽快で魅力あふれるロゼが生まれます。
関連記事: ワインセレクション最後にひとこと
ロゼワインは、白ワインと赤ワインを混ぜて造るなんとなくのブレンドではありません!
ボルドーのクレマン の造り方
まず前提として、ボルドーのクレマンは、シャンパーニュと同じ製法で造られます。すなわち、必ず厳格な伝統方式で醸造されなければなりません。
クレマン・ド・ボルドーの醸造は、精巧な職人技に支えられています。白ブドウでも黒ブドウでも、収穫はすべて手摘みで行われ、適度に成熟した段階で収穫されます。これは、果実の新鮮さと第一アロマを保つためです。ブドウは密閉されていない容器で運ばれ、最初の果汁が自然に流れ出すまで待つことで、フルーツ本来の純度がそっと守られます。
醸造所に運ばれたブドウは、房ごとそのまま圧搾機へと移ります。破砕も除梗も行いません。この丁寧な扱いによって、澄んだ軽やかな果汁が得られ、タンニンの少ないクレマンらしい上品で繊細なベースワインになります。
ここから一次発酵がタンクで行われ、さらにボトル内での二次発酵へと続き、きめ細かな泡が生まれます。仕上げとして、クレマン・ド・ボルドーを名乗るために必須な最低12か月の瓶内熟成(シュール・リー)が行われます。
最後にデゴルジュマン(澱抜き)を経て、市場へ送り出されます。
関連記事: ワインセレクション